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流通業・流通システムにおけるシステム設計の実務ノウハウが満載−流通工房

<基本構想>
【全体構成
<早瀬>
 プロジェクトリーダの吉井部長にお願いをしてHOTスーパーの組織図をもらってきて
 くれないか

<吉田>
 組織図ですか?

<早瀬>
 そうだ。そして、できればその組織図に多少汚くなっても良いから各部署に社員ともし
 パートなどがいる場合はパート、また社外の協力会社がいるのであれば協力会社の
 それぞれの人数を書き込んでもらって。

<吉田>
 何に使うのですか?組織図なんて。。


【ポイント】
これは特にこの「基本構想」のフェーズに限ったことではありません。プロジェクトが
「システム化計画」から始まった場合でも、既に「システム化計画」まで顧客側で終了
して「要件定義」フェーズからの場合でも、まず入手するようにしてください。

基幹系システムというのはその企業における「動脈」にあたります。よって、その
「動脈」が流れる「身体全体」を抑えておくことは非常に重要です。

●全体の構成の把握
 この組織図を見ることで

 ・業務を管轄する部署の把握

 ・店舗への業務およびシステムを導入する際の教育部門があるのかないのか
  (ある場合はある程度現場のオペレーションレベルが高く、多少複雑な業務オペレーション
  システム機能であっても使いこなせるケースが多い)

 ・店舗の管理は本部なのか、あるいは関東、東北、関西といった単位か、あるいはもっと
  細かくエリア単位で管理しているのか

 などがわかります。また、

 ・店舗はあるが物流拠点がない場合は隣接している物流拠点からの配送となっているはずだが
  それにより業務、システム制御的に何か制限や特殊要件が入っていないか

 ・社長あるいは経営企画部などが直轄している部署がある場合は、その企業において重要な
  部署であることが多く、要件、機能も特殊なものが含まれているのではないか

 といった確認すべき重要ポイントが見えてきます。

●人員の配置バランス
 さらに、それぞれの部署に配属されている人数を見ることで、業務部署の規模、さらに
 人数の多いところであれば何か業務が複雑なため人数が多くなっているのか、それとも
 非常に業務処理ボリュームが多いことによるものなのかといった業務の特殊性、ボリューム
 を把握する上での判断情報となります。

 また、社員とパートで分けて把握することで、社員が少なくパートなどが多い場合は、
 システムや業務についてはできる限りシンプルかつ定型化する必要があるのか、また、
 社員が多い部署でもシンプルかつ定型化できるのであればパートの割合を増やしたいと
 いった意向があるのかなどやはり確認すべき重要ポイントが見えてきます。

組織図からはこういった顧客企業の全体構成、方針、業務処理の大きなポイントを抑える
ことができるため、企業の「動脈」である基幹系システムを構築するからには是非、その
企業の全体を把握するべく入手しておくと良いでしょう。

そして、実は意外と顧客企業の社員でもこういった自社の全体構成、特徴などは見えて
いないことが多いです。また、一方、私たちシステムを構築する側はPLはもちろんサブ
リーダクラスはこういった情報は必ず把握し、設計、実装、システム運用における基本
情報として常に念頭においておく必要があります

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